日独伊編 2nd day ”ヴェネツィア”

ヴェネツィア(イタリア)
ヴェネツィア1日目、8:00起床。
当初の予定では7:00起床だったのだが、寝るのが遅くなったので1時間後らせた。と言ってもサン・マルコ広場を9時からうろうろする予定を10時からにしただけでさほど影響はない。
9:30に朝食をば。場所がどこか分からなかったのでフロントで聞こうと1階まで降りたら、左手に食堂?があったので進入。食堂のおばちゃん?にセルフサービスである旨説明してもらい、朝食にありついた。


部屋に戻り、準備。観光に不要な物をスーツケースに入れ、鍵を掛けてクローゼットの中へ配置。携行品はデジカメや地図などの観光グッズをショルダーバッグに、パスポートや現金などの貴重品をウエストポーチに入れて出発!フロントで「出掛けたいんだけど」と言って部屋のカードキーをちらつかせると、「持って行っていい」というようなやり取りをした。


10:00に最寄りのサン・マルコ広場に到着。ホテルからは徒歩1分という近さで、圧巻の世界が広がっている。



サン・マルコ広場(大広場)


広場ではいくつかのカフェがテラス席を展開しており、音楽の生演奏も聴けるという贅沢な空間だ。ただし日なたは暑いので客はいなかった(笑)


カフェ・クアードリ


さらに南進すると、海に出る。ここで後ろを振り向くとサン・マルコ広場の入口の2本の門柱?と、右にドゥカーレ宮殿、右奥にサン・マルコ寺院、左奥に大鐘楼(カンパニーレ)が見える。サン・マルコ広場はこういう形“¬”になっており、東西に広がる大広場と南北に広がる小広場があり、小広場の南側がアドリア海である。
[LINK] Wikipedia サン・マルコ広場



サン・マルコ広場(小広場)


小広場の最も奥には時計塔があり、5分刻みで変化するデジタル時計と、24時間表記のアナログ時計がある。また毎正時には鐘が鳴る。デジタルと言っても電光掲示板ではなく、石版が回転するタイプだ。



時計塔




今日はまずサン・マルコ広場周辺を見て回ろうと思っていたのだが、寺院や宮殿は並ばないと入れないし、説明もなしに見ても何の感慨もわかないと思ったので、予め現地ツアーに申し込んでおいた。その名も「ベネチア市内半日観光」。と言っても2時間だしサン・マルコ広場だけなので誇大広告のようだが、ヴェネツィアで最も賑わってるのがここだし2時間で見られちゃうのであながち間違いではない。
で、時計塔の近くに10:30に集合。集まると言っても誰かが旗を持っているわけではないのでどうしてよいか困ったが、首からワイヤレスマイクのレシーバーを提げた日本人数名を発見したのでそこに行ってみた。日本語が堪能なイタリア人のガイドのおばさんに参加者であることを確認され、レシーバーを受け取る。これに付けたイヤホンでガイドの声を聞くというわけだ。これがないと聞けないほど離れるわけではないのだが。


全員集まったので、ツアー開始。まずはサン・マルコ寺院だが、一般客は100人以上並んでいる。我々は団体客なのでスムーズに入場。ここは聖マルコの遺骸が納められている寺院で、内部の天井は金のモザイク画で埋め尽くされていて素晴らしかったが、撮影禁止なのでお見せできない。
[LINK] Wikipedia サン・マルコ寺院



サン・マルコ寺院



サン・マルコ寺院


次に向かったのは右隣のドゥカーレ宮殿。これは元ヴェネツィア総督府で、外観が目を見張る建物である。中は一部を除く撮影禁止。まあ世界最大の油絵であるティントレットの「天国」があったりするので致し方ない。その絵がある部屋(大広間)も体育館並みにでかかった。
[LINK] Wikipedia ドゥカーレ宮殿



ドゥカーレ宮殿(小広場側)



ドゥカーレ宮殿(海側)



ドゥカーレ宮殿(角っこ)



ドゥカーレ宮殿の中庭(奥はサン・マルコ寺院



ドゥカーレ宮殿の巨人の階段



ドゥカーレ宮殿の階段の天井


ドゥカーレ宮殿は水路を挟んで東隣の建物と渡り廊下で繋がっている。かつてそこは牢獄で、宮殿側で裁判の判決を受けた囚人が渡り廊下を通る際に窓から見える最期の景色に溜め息を漏らしたことから「溜め息橋」と呼ばれる―――というのは事前の予備知識で、実際は橋の通路は2列構造で、窓からアドリア海が拝めるのは囚人が処刑されるために再び宮殿側に戻る際の南側の通路で、本当に最期の景色だから溜め息が出るらしい。これはツアーに参加しなければ知り得なかった情報だ。
この溜め息橋には本当に溜め息が出た。何せ橋の両側が補修工事の防護幕で覆われていて本来の姿を拝めなかったからである。
[LINK] Wikipedia 溜め息橋



溜め息橋



溜め息橋



溜め息橋の窓(中より)



溜め息橋からの風景


この後はガラス工房でヴェネツィアングラスの製作実演を見た。まあ日本でも手作りなら同じようにやってるのをテレビなどで見たことがあるからどうということはなかったのだが、数分で馬の置物を作ったのはすごかった。
後は店舗でヴェネツィアングラスの説明を聞いた。日本語が妙にうまいのは商人魂の成せる業か。ここで売っているのはいかにも高そうなグラス類で、おちょこサイズでも数十ユーロ、小さめのワイングラスでも100ユーロを軽く超えるようなものばかり。金箔の使用量が多い物ほど高そうだ。でもヴェネツィアングラスは個人的に欲しかったので、いろいろ物色した後ひとつ購入した。手のひらサイズで40ユーロなり。



ヴェネツィアングラス




12:30頃、ツアー終了。時間的には昼食時だが、特にお腹も空いてないしどこで食ったらいいかも分からないので、次の場所に行くことにした。次はヴェネツィア本島からほど近い離島・ムラーノ島だ。ここはヴェネツィアングラスの本場で、せっかくだから行ってみようと思っていた。どちらかというとここでグラスを買うつもりだったのだが、まあここでもいいものがあれば買いたい。
で、ヴェネツィア市民の足、水上バス“ヴァポレット”に乗るためにサン・マルコ広場の南岸、スキアヴォーニ河岸に出た。ここは運河沿いに広めの通りが続いていて、露店と観光客でごった返していた。ここにはいくつかのヴァポレット乗り場があるが、S.ZACCARIA JOLANDA SXを目指す。



スキアヴォーニ河岸



スキアヴォーニ河岸の露店


ヴァポレット乗り場では昨日空港で買ったカードをどこで打刻するのか分からなかったが、乗る人をしばらく観察していたら変な機械にかざしていたので真似をしてみた。そしたら使用開始みたいなことが表示されたのでそのまま乗り込んだ。打刻ではなく、タッチ式の磁気カードのようだ。
そしてヴァポレットに揺られること40分、ムラーノ島に到着。ここが陸地で、車だったら10分くらいの距離だ。ムラーノ島は、サン・マルコ広場周辺との華やかさとはほど遠い静かな佇まいで、穏やかな空気が流れていた。と言っても通りの店の3軒に1軒くらいはガラス屋で、ここがヴェネツィアングラスの本場であることを窺わせる。



ムラーノ島



ムラーノ島のガラス屋


通りを歩いていると、広場に何だかよく分からないガラスのオブジェがあった。でもさすがムラーノ島と思った。



ムラーノ島のオブジェ


また、教会もあったのだが、地元の教会という感じで観光客の姿はなく、それはそれで良い雰囲気ではあった。



サン・ドナート教会(ムラーノ島


結局ムラーノ島には2時間あまり滞在し、いろんな店を物色した結果、グラスを3つほど購入した。どれもさっきのとは違い現代的というか実用的なデザインの物(端的に言えばコップ)だが、高いヤツは60ユーロ。さっきのを超えている。しかし実用的なので、これで水道水でも飲むことにしよう。




その後一旦ホテルに戻り、すでに4つも買っているグラス類を部屋に置いた後、再びサン・マルコ広場へ。ことあるごとにサン・マルコ広場やスキアヴォーニ河岸という人口過密エリアを通っているので、インフルエンザ感染は必至!でも誰もマスクをしていないところを見ると、きっと誰も感染していないのだろう。
時間は19時頃で、ちょうど夕暮れ時。これを狙ってカンパニーレに登った。カンパニーレはヴェネツィアで一番高い。従ってヴェネツィアを一望できる。登ったのが若干遅かったか太陽が弱々しかったが、暮れなずむヴェネツィアを拝むことができた。



サン・マルコ広場ヴェネツィア市街



サルーテ/ジュデッカ方面



ヴェネツィアの夕日


また本島のすぐ南にあるサン・ジョルジョ・マッジョーレ島もよく見えた。ここの鐘楼から見たヴェネツィア本島は素晴らしい(はずな)ので、3日目に行く予定だ。



サン・ジョルジョ・マッジョーレ島




これで本日の行程は終了したのだが、あろうことかまだ食事していない。賑わう路地をうろうろしてどこか入りやすそうなトラットリアはないかと思ったが一人で入ることに抵抗があるため、結局バール(飲み屋)の店先でパニーニっぽいものを買って食べながら帰った。空腹のせいか知らないが、めちゃくちゃうまかった。さすがイタリア。



パニーニ的な夕食


つづく―――